株式会社を設立するメリット・デメリットは何ですか
介護・福祉事業所を開設するにあたって株式会社を設立したいと思っても、資金は節約したい。
そこで、株式会社を設立すべきか合同会社等を設立すべきか。
※この記事で株式会社のメリット、デメリットを記します。
株式会社を設立するメリット
株式会社を設立するメリットは、ずばり認知度です。
介護・福祉事業所は「事業所名」を前面に出しますので、普段は会社名をあまり出すことがありません。
ただ、「採用(=人材募集)」の場面では、通常会社名を出します。
似たような条件でたくさんの会社が募集する中で、「合同会社」「合資会社」に求職者が流れることはあまりありません。
なぜなら、似たような条件であれば「株式会社」の募集に応募する方が多いのではないかと思います。
それがここで言う認知度です。
介護業界では合同会社も珍しくはありませんが、認知度で言えば株式会社の方が認知度が高く、安心感があるのは紛れもない事実です。
株式会社を設立するデメリット
株式会社を設立するデメリットは、設立にかかる費用、その後の手続きにかかる費用が他より高いことです。
まず、設立にかかる費用です。株式会社の場合、最低20万円は手数料として役所に納めなければなりません。
5万円強は「公証人役場」へ、15万円は「法務局」へ、それぞれ納めなければなりません。
それに加え、ご自身で手続きをする時は収入印紙代が4万円別途必要であり、合計24万円程度の支出になります。
それに比べ、「合同会社」「合資会社」は法務局へ納める6万円のみ(自身で手続きをする場合は10万円)で会社を設立することができます。
設立時にかかる費用が他の会社と比べて高いというのが、株式会社のデメリットです。
その他、株式会社の役員には「任期」がありますので、任期満了後には役員に変更がなくても法務局に「重任」の手続をしなければなりません。
現在は最大10年まで任期を延長することができますが、基本的には取締役は2年、監査役は4年の任期満了後に手続きを行うことになっています。
役員の変更手続きには、法務局へ1万円の収入印紙を貼って手続きをしなければなりません。なので、変更手続きごとに1万円がかかることになります。
ちなみに、「合同会社」や「合資会社」は役員という概念ではありません(=社員)ので、任期はありません。
そのため、社員に変更がない限り、役員に関しては変更の手続きをする必要がありません。
また、株式会社は、決算終了後、決算の数字を公表することが法律上義務づけられています。
一般的には「官報」と呼ばれる法務省で発行の書類があります。その書類の中に広告として、決算報告を掲載します。その料金がかかります。官報ではなく、新聞などの一般紙に掲載も可能ですが、費用がかかります。
毎年決算公告をしなければなりませんので、毎年、費用がかかります。
※以上のように、株式会社を設立するメリット、デメリットがあります。
本記事での感想・分析・結果はあくまで筆者個人のものであります。