皆さんは補助金・助成金・給付金をご存じでしょうか?
会社を経営している方にはなじみにある言葉だと思われます。
コロナ防止の一環として、補助金・助成金・給付金というワードを我々一般の人も耳にすることが多くなりました。
この3つは融資とは異なり、原則返済義務がないお金です。
よくわからないけれど、お金がもらえるのならお得に利用したいですよね。
なので、今回は具体的に補助金・助成金・給付金の違いと、助成金について詳しく解説していきたいと思います。
補助金・助成金・給付金って何?
補助金・助成金・給付金と聞いても、いまいちピンと来ないですよね。
どうすれば申請することができて、受給することができるのか。
申し込む条件はあるのか。
返済しなければいけないのか。
その疑問を解決すべく、わかりやすくまとめてみました。
補助金とは
・期限内に応募し、条件を満たし、審査を通ると支給される
・原則返済義務なし
・事前計画書が必須
・この会社は社会にいかに貢献するか、将来的にどう展開するかを審査される
・見込みがあると思われればかかった費用の一部が補助される
助成金とは
・一定の条件を満たすことで必ず支給される
・返済義務なし
・条件を満たせば複数の助成金利用可
・ある目的を実現するために交付されるもの
・雇用系助成金(厚生労働省)と研究開発系(経済産業省)がある
給付金
・提示される条件を満たしていれば申請可能
・事業主対象のものや一般国民向けのものがある
共通点
・一度資金を先に支払ってから申請
・返済の義務はない
異なる点
・審査があり、申請をしたからといって必ず受け取れるわけではないのが補助金
・条件を満たしていれば受け取れるのが助成金と給付金
助成金の種類
助成金には雇用系と研究開発系があります。
雇用系助成金
雇用系助成金は雇用維持、新規雇用、人材育成といったものが一般的で、20~40種類ほどあります。主に厚生労働省が中心となり、ハローワーク等の公募を行っています。
就業規則の変更や介護、育児休暇制度といった、労働環境を整える助成金もあります。
雇用保険料の一部が財源となっており、助成金を受給できる事業者数に制限はなく、いつでも申請することができます。
人を雇用している企業であれば受給しやすい助成金ですが、法的労務管理体制、労働環境を整えて、運営を行う必要があります。何故なら雇用系助成金の目的は、企業の経営を助け、雇用の維持や促進だからです。
特に私たちにとっても身近な雇用系助成金を表にしました。
雇用系助成金の種類 | 条件 |
雇用調整助成金 | 事業継続のための雇用維持、調整 |
特定求職者雇用開発助成金 | 高齢者を雇用 |
障害者初回雇用奨励金 | 障害者を雇用 |
中小企業労働環境向上助成金 | 労働環境の整備 |
両立支援等補助金 | 女性の活躍支援 |
キャリアアップ助成金、キャリア形成促進助成金 | キャリアアップや人材育成 |
研究開発系助成金
研究開発系助成金は企業の研究開発、販路開拓、設備投資に対するものです。事業税や自治体の予算を財源としており、種類も3000と多いです。
しかし、公募期間が1回だったり、支給条件が厳しく、審査を通るのにも狭き門となっています。研究開発や設備投資などを行った後で支給されるため、この助成金を使って事業を開始することはできません。
研究開発系の主な助成金は、以下の通りです。
①新技術・製品の研究開発、省エネ設備導入関連
②販路の開拓、ITシステム導入
③外国人観光客などの観光の振興
まとめ
助成金について以下のようにまとめます。
・原則返済の義務なし
・ある目的のために交付され、条件を満たせば支給される
・一度資金を支払ってから申請し、一部を受給する
いかがだったでしょうか?こうしてみると、助成金は一個人というより、企業がメインのように思えます。ですが会社を作り、そこで働くのは一個人です。就業規則の変更や介護、育児休暇制度などの労働環境の整備、雇用維持、新規雇用、人材育成など、個人個人が労働しやすい状態にしてくれる助成金はとても大事なものだということがわかります。
コロナは従来の働き方にとても影響を与えました。密にならないように社内環境を整えなければいけない、在宅でも働けるようなリモートワークの必要性、社員を自宅待機させてもお給料を支払い企業を継続することができるか。様々な問題が浮かび上がりました。
これからもコロナの第2波、第3波が来ないとは言い切れません。そして、コロナだけでなく、様々な災害や新たなウイルスが発症する可能性だってあります。
これからの時代、自分の決めた枠に留まらず先手を打って行動しなければいけません。正しい情報、正しい行動をし、手に入れるべきものを掴み取ってください。
補助金・助成金・給付金を正しく理解し、きちんと請求し受給するのはとても大事な事です。特に中小企業は経営にかかわってくるのでちゃんと理解し、利用する必要があります。
以上、助成金についてでした。
本記事での感想・分析・結果はあくまで筆者個人のものであります。