利用者が利用したい、利用しやすいサービスにするには
施設で、せっかく利用者が利用したい、利用しやすいサービスを施設が展開していても、利用者の定員割れの問題があります。その理由には、施設の広報がうまくいっていない場合があります。
今回は、施設の広報について考えてみたいと思います。
私240(ニシオ)がサービス管理責任者の時は、新しくできた施設でもあり、職員の人手不足だったこともあり、広報には難儀しました。
利用者に、数ある就労移行支援施設から選んでいただくにはどのようにするべきか。広報には、ホームページのデジタル媒体、パンフレット等の紙媒体、地域関連機関への顔つなぎというものがあります。
ホームページやパンフレットには、施設の特長、施設が得意とするサービスを書くことが望まれます。
地域関連機関の顔つなぎとは、利用者の主治医をはじめ、役所、ハローワークや就業・生活支援センター、障害者職業センター等、地域関連機関への顔つなぎになってきます。
また、地域との顔つなぎが出来ると、(利用者・施設の用の)お互いにセミナーを開催することがあるので、お互いの顔合わせが欠かせないものであります。
もう少し具体的に、逆に、実際に広報にて施設につながった利用者の視点も確認しておきましょう。
利用者が、就労移行支援施設に繋がる理由には、以下の四点があります。
施設のホームページを閲覧して
一点目、「施設のホームページを閲覧して」です。
施設内の見学だけしたいと突然来られる利用希望者にも、「ホームページを見て来ました」が多いです。ホームページを見て来られる利用希望者には、たまたま近所に施設があったので突然来てみたと話される方から、施設のことをよく勉強して、支援者(団体)同行で来てくださる場合もあります。それぞれの状況の要望を汲み取れる普段からの環境づくりが、施設の利用につながります。
ハローワークで教えてもらって来た
二点目、「ハローワークで教えてもらって来た」です。
利用希望者が、働きたいため、ハローワークへ行ったら、就労移行支援施設を教えてもらったという経緯です。
ここで注意しないといけないのが、本人は就労意欲が高いため、ハローワークへ行ったのに、すぐに一般就労や福祉就労でなく、何故、就労移行支援施設なのかを確認するべきです。
ハローワークは障がいの一般就労と福祉就労が枝分かれする場所になります。施設を卒業後は、またハローワークを利用することが多いので、就労移行支援施設として、広報の仕方にも細心を配る必要があります。
主治医に教えてもらった
三点目、「主治医に教えてもらった」です。
まだまだ、医療現場で、施設の把握をしているのは少ないという現状であると聞いています。
障がいの一般就労と福祉就労の判断をするためには、勤務時間や可能な作業内容についても、利用希望者の主治医の意見を参考にする必要があります。そのため、利用希望者だけでなく、施設としても主治医との付き合いは絶対不可欠となります。そのことを理解し、施設は、広報としても、主治医との関係を大切にしないといけません。
地域関連機関からの紹介
四点目、「役所、就業・生活支援センター、障害者職業センター等、地域関連機関からの紹介」です。
利用希望者は、病院受診していることが原則となるため、役所の障害福祉課とのやりとりも必ずあります。就業・生活支援施設センター、障害者職業センターからの利用希望者も、役所と同様、利用希望者の在住管轄地の利用者となります。広報媒体によって、利用希望者が利用につながるアプローチは、工夫、苦労したものでなければなりません。しかし、工夫、苦労したものこそが、今後、広報としても活きていく媒体となるのです。
本記事での感想・分析・結果はあくまで筆者個人のものであります。